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大津市職員が右翼関係者と一緒に不当要求
大津市(滋賀県)の職員が右翼関係者とされる部外者を伴い、大津市に人事異動の希望を通すよう迫った不当要求事案が2013年にあったことが、京都新聞の報道により明らかになりました。
市職員が右翼関係者ら伴い異動迫る 大津、不当要求公表せず、処分もなし
12/23(日) 8:45配信
大津市職員が右翼関係者とされる部外者を伴い、市に人事異動の希望を通すよう迫った不当要求事案が2013年にあったことが、22日までに分かった。市の内部文書によると、「暴力、乱暴な言動を伴う行為」と認定していたにもかかわらず、市は事案を公表せず、職員を現在まで処分していない。市は詳細を記録した公文書を「廃棄した」としている。
(中略)
京都新聞は、市が廃棄したとする詳細報告書と、不当要求の場面を再現した一問一答記録の2種類の文書を独自に入手した。A4判で計17枚あり、当時の担当部長や政策監ら職員5人の決裁印が押されている。
これらの文書によると、不当要求があったのは、13年3月22日午後0時50分から同4時。直前の人事異動の内示などに不満を抱く市職員2人が部外者3人を連れて市役所を訪れ、職員課(当時)、秘書課の担当職員とそれぞれ面談した。
会議室で「異動希望がなぜ通らない」「市長へ直接話をしに行く」などと主張し、「オイ、コラ!」と叫んで机をたたいた。その後、廊下でも騒ぎを起こしたとされる。部外者の1人は「右翼団体構成員」と記録されている。
市幹部は2種類の文書について「間違いなく本物だ」としており、市人事課は「時期は不明だが、廃棄したようだ」と文書が存在したことを認めている。
京都新聞の情報公開請求に対して、市が開示した13年4月の要望等記録兼報告書(A4判1枚)によると、職員らの行為を「不当要求」に分類していた。「暴力、乱暴な言動、社会的相当性を逸脱する手段を伴う行為」「職員の職務執行を妨げることが明白な行為」に位置付けていた。
職員を処分せず、事案を公表していない理由について、市人事課は「人事管理に関わる問題で、答える義務はない」としている。(以下、省略)
(市職員が右翼関係者ら伴い異動迫る 大津、不当要求公表せず、処分もなし(京都新聞) – Yahoo!ニュースより引用。引用元より、学識者のコメントを割愛。)
2013年に発生した事件が2018年に発覚、しかも関係する公文書は廃棄したということで、大津市が事件の隠ぺいを図った、と言われても仕方のない状況です。
大津市長は事件を知っていたのか
事件当時の市長は誰
2013年当時の大津市長は、越 直美市長です。越直美市長は、2012年に就任し、現在も大津市長を務めています。
越直美市長は、市長就任前の2011年に発生した「大津市中2いじめ自殺事件」の再調査に取り組んだことが全国的に報道されたので、大津市外でもご存知の方は多いのではないでしょうか。
越直美市長は事件を知っていたのか
ヤフーニュースに配信された京都新聞の記事では、越直美市長が事件を知っていたかどうかについては、書かれていません。
しかし、京都新聞の紙面版では、越直美市長の関与について、ちゃんと書いておりました。
その記事を、大津市議会議員の藤井哲也氏がツイッターでアップしておりました。
— フジイテツヤ(滋賀県大津市議会議員) (@fujii_tetsuya) 2018年12月23日
京都新聞の紙面版の記事の中では、越市長の関与について、次のように書かれています。
大津市職員が右翼関係者を伴って市に不当要求したとされる問題は2013年当時、市役所内部で「極めて重要な問題」として越直美市長にも報告されていた。
市が開示した要望等記録兼報告書には、越市長の決裁印が押されていた。
複数の市関係者は「市長は問題を把握していた」と証言する。
京都新聞の紙面版の記事が正しければ、越直美市長は事件を知っていた、ということになります。
市長が事件を把握するほどの重要な事件であるにもかかわらず、事件を起こした職員は処分されず、関連した公文書も廃棄されたということです。
大津市が組織ぐるみで事件を隠ぺいしたと批判されても、仕方ない状況です。
ところで、京都新聞はなぜ、越市長が事件を知っていたかどうかについて、インターネットで配信する記事には書かなかったのでしょうか。
誰に忖度したのでしょうか。
越市長に忖度したのでしょうか。
それとも・・・。
2018年12月24日追記
ヤフーニュースに、越直美市長の関与について書かれた記事が配信されました。
「問題存在しないかのように扱われた」 大津市不当要求、職員処分なしに批判
12/23(日) 17:40配信
大津市職員が右翼関係者を伴って市に不当要求したとされる問題は2013年当時、市役所内部で「極めて重要な問題」として越直美市長にも報告されていた。だが市は職員の処分を見送り、京都新聞が入手した詳細報告書などを廃棄したとしている。「問題が存在しないように扱われた」と証言する当時の市幹部もおり、組織ぐるみで隠蔽した疑いがある。
「前代未聞の不祥事」
「前代未聞の不祥事で、非常に悪質。極めて重要な問題だった」。当時、不当要求した職員に対する対応を協議した元市幹部はこう振り返る。
市が開示した要望等記録兼報告書には、越市長の決裁印が押されていた。不当要求への対応を定める市条例の施行規則によると、同報告書で市長に報告を上げるのは「重要なもの」に限られる。複数の市関係者は「市長は問題を把握していた」と証言する。
(以下省略)(「問題存在しないかのように扱われた」 大津市不当要求、職員処分なしに批判(京都新聞) – Yahoo!ニュースより引用)
隠ぺいを主導したのが、市長なのか、それとも市長の部下の市幹部なのか、分かりませんね。
報道される前から噂になっていた
今回の大津市役所で起きた事件ですが、藤井哲也市議によると、京都新聞が報道する前から、噂で流れていたそうです。
右翼関係者を連れて人事異動に関する要求を職員がしていた噂はかつて聞いたことがある。
文書をなかったことにしようとする越市政の体質は非常に悪質。越市長が知っていたことを隠蔽したいのだろう。不当要求した職員が処分されていないことも不可解。市長や人事課は逃げずに説明を尽くさねばならない https://t.co/SBNU4bB3ze— フジイテツヤ(滋賀県大津市議会議員) (@fujii_tetsuya) 2018年12月23日
藤井市議の言うとおり、越直美市長と隠ぺいに関与した市幹部には議会で説明をしていただきたいですね。