経済評論家・上念司氏と日本共産党のバトルが勃発した理由




上念司氏とは

上念 司(じょうねん つかさ)氏は、経済評論家、経営者です。

著書を多数出版しているほか、インターネットテレビやラジオの番組に出演しています。


Amazon.co.jpで「上念司」の商品を探す

楽天市場で「上念司」の商品を探す





日本共産党とは

日本共産党(にほんきょうさんとう、以下「共産党」)は、日本の政党です。

1922年に結党されました。


Amazon.co.jpで「日本共産党」の商品を探す

楽天市場で「日本共産党」の商品を探す





上念氏がラジオで共産党を批判

2019年2月4日、上念司氏は文化放送のラジオ番組「おはよう寺ちゃん活動中」に出演しました(同番組のパーソナリティーは寺島尚正氏)。

番組の中で上念氏は、ベネズエラでニコラス・マドゥロ大統領の退陣を求める大規模な反政府デモが発生したニュースについて、次の発言をしました。

寺島氏「続いてはこちら。読売新聞『ベネズエラで大規模デモ、大統領退陣求め』。南米ベネズエラで2日、独裁色を増すマドゥロ大統領の退陣求める大規模な反政府デモ、実施されました。暫定大統領就任を宣言したアメリカなどの支持を受けるグアイド国会議長と反米左派のマドゥロ大統領の対立、深まっています。デモに先立ち、空軍の将軍がですね、グアイド国会議長を暫定大統領として認めると表明しています。ま、これまでマドゥロ政権、支えてきたのは、この軍の現役幹部なんですが、その中のひとりがですね、反旗を翻したということです。崩れてきたのかという、まあ、そんな状況なんですが、え、グアイド、おー、だい、え、国会議長がですね、暫定大統領就任宣言した1月23日以降、これ2人目となります。ベネズエラ。」

上念氏「はい。」

寺島氏「これも注目ですね。」

上念氏「はい。もうね、ベネズエラは極左政権で、人権とか無視なんです。」

寺島氏「ええ。」

上念氏「どれぐらいひどいかというとね、FE、え、FAES、えー、スペイン語で『ボリバリアン国家警察特別行動部隊』というのがあるんですけど、これがね、1日14人ずつ国民殺してます。」

寺島氏「ほお。」

上念氏「暗殺部隊みたいなもんなんですよ。」

寺島氏「ええ。」

上念氏「でね、デモに参加した人をね、尾行して、後付けてって、後でその周りの家ごと囲んで、あの、皆殺しです。」

寺島氏「あらららー。」

上念氏「はい。もう、あの、麻薬カルテルのドラマあるでしょ。メキシコの。あのノリですよ。」

寺島氏「はい。」

上念氏「あの、完全武装のスワットみたいなやつが、いきなり急襲してきて。」

寺島氏「ええ。」

上念氏「で、まあ、国民を、だからもう、敵あつかいして、あのー、殺しててね、毎年ね、5千人近くの方が、これで亡くなってるそうです。」

寺島氏「あらー。」

上念氏「で、そんなもう非人道的な治安警察をね、え、まあ使って、えー、ま、なんとか国の体(てい)を維持してるんですよ。で、その、指導したりとか、いろんな情報とかね、まあそういうのを提供してるのが、どうもね、キューバらしいんです。」

寺島氏「あ、そうなんですか。」

上念氏「キューバが軍事的にも、その、インテリジェンスの部分でも、あの、ベネズエラ、ものすごい協力して、こういう非人道的な統治を支援しているということで、この先、あの、キューバが、えー、制裁対象になるかもしれないです。」

寺島氏「あ、そうですか。」

上念氏「はい。で、こんな滅茶苦茶な状況のベネズエラを周りの国が、じゃあ、見捨てていいのかと、人権ね、こんな滅茶苦茶で。で、まあこのー、グアイドさんが立ち上がったわけで、応援するのも当然に見えますけど、『内政干渉はいけない』とかいって、で、この人権弾圧をしているマドゥロ側を応援しているとも思えるような論調の新聞があるんです。『赤旗』、日本のね。共産党は人権を何だと思っているんだろうと思って、恐ろしいなと思いますね、はい。」

(文化放送のラジオ番組「おはよう寺ちゃん活動中」2019年2月4日放送回より引用)




共産党が文化放送に抗議

2月7日、日本共産党は文化放送に対し抗議をしました。

 日本共産党の植木俊雄広報部長は7日、都内の文化放送本社を訪れ、同社のラジオ番組「おはよう寺ちゃん活動中」(4日朝放送)で、ベネズエラ情勢に関する党と「しんぶん赤旗」の立場について「事実とまったく違う誹謗(ひぼう)中傷のコメントがそのまま放送され、リスナーに重大な誤解を与えている」ことに抗議し、是正措置を求めました。

(以下省略)

しんぶん赤旗:ベネズエラ情勢で党・「赤旗」を誹謗中傷/文化放送に抗議・要請/党広報部申し入れより引用)




上念氏が反論













上念氏と共産党の論調を検証する

上念氏はラジオ番組の中で、次の通り発言をしています。

「『内政干渉はいけない』とかいって、で、この人権弾圧をしているマドゥロ側を応援しているとも思えるような論調の新聞があるんです。『赤旗』、日本のね。共産党は人権を何だと思っているんだろうと思って、恐ろしいなと思いますね、はい。」

(文化放送のラジオ番組「おはよう寺ちゃん活動中」2019年2月4日放送回より引用)

上念氏の発言のうち、「『内政干渉はいけない』とかいって」の箇所と「人権弾圧をしているマドゥロ側を応援しているとも思えるような論調」の箇所について、上念氏と共産党のどちらの主張が正しいのか検証していきます。




「『内政干渉はいけない』とかいって」の検証

共産党のベネズエラに対する姿勢については、2019年1月30日の『しんぶん赤旗』の記事に書いてあります。

日本共産党はかねて、ベネズエラ問題は暴力的弾圧、人道危機という点で、すでに国際問題であるという立場から、国民多数の意思にもとづく政治の実現を同国に申し入れてきました。現在の問題の核心は、大統領選挙のやり直しを通じて、政府の正統性の確立と民主主義を回復することです。

(中略)

国際社会が一致して求めているのは、ベネズエラ国民による平和的な解決です。外国の軍事介入は絶対に許されません

しんぶん赤旗:主張/ベネズエラ危機/国民多数の意思による政治をより引用。太字は筆者による。)

記事から分かることは、次の2点です。

  • 共産党はベネズエラ政府に対し「国民多数の意思にもとづく政治の実現」の「申し入れ」をしている。
  • 共産党は外国の軍事介入に対して反対をしている。

結局のところ、上念氏のいう「内政干渉」が「申し入れ」を含むものであれば共産党の主張が正しいといえます。他方、上念氏のいう「内政干渉」が「軍事介入」を意味するならば上念氏の主張が正しいということになります。




「人権弾圧をしているマドゥロ側を応援しているとも思えるような論調」の検証

再度、2019年1月30日の『しんぶん赤旗』の記事を引用します。

 日本共産党はかねて、ベネズエラ問題は暴力的弾圧、人道危機という点で、すでに国際問題であるという立場から、国民多数の意思にもとづく政治の実現を同国に申し入れてきました。現在の問題の核心は、大統領選挙のやり直しを通じて、政府の正統性の確立と民主主義を回復することです。

グアイド氏については、米国、ブラジルなど米州の半数近い国が支持を表明しました。マドゥロ氏はこれを「米主導のクーデター」と非難し、ロシア、中国などは同氏の支持を確認しています。

(中略)

今後の情勢がどう展開するにせよ、マドゥロ政権は弾圧をただちに停止すべきです。反政府集会などの中で30人以上が犠牲になり、約800人が拘束されたといわれます。グアイド氏ら野党幹部への弾圧の恐れが指摘されています。

しんぶん赤旗:主張/ベネズエラ危機/国民多数の意思による政治をより引用。太字は筆者による。)

上記で引用した記事によれば、共産党は「大統領選挙のやり直し」を求めたり、「マドゥロ政権は弾圧をただちに停止すべき」としていることから、マドゥロ政権の人権弾圧には批判的であることが分かります。

この点において、上念氏の「人権弾圧をしているマドゥロ側を応援しているとも思えるような論調」という発言は不正確ということになります。

他方、上記で引用した記事では、共産党がマドゥロ大統領の退陣を求める旨の記述はありませんし、マドゥロ大統領の対立候補であるグアイド国会議長を支持する旨の記述もありません。また、記事の中では「ロシア、中国などは同氏(マドゥロ氏)の支持を確認しています」という文言があり、マドゥロ政権の正統性が国際的に支持されていることを暗に主張したいようにも読めます。

結局のところ、共産党がマドゥロ政権に対するスタンスを明確にしていない以上、共産党が上念氏の「人権弾圧をしているマドゥロ側を応援しているとも思えるような論調」を完全否定することは難しいと筆者は考えます。

また、上念氏はツイッターで次の発言をしています。

共産党のマドゥロ政権に対するスタンスが結果的にマドゥロ政権を利するという主張を正とするならば、「人権弾圧をしているマドゥロ側を応援しているとも思えるような論調」という発言にも一理あるといえます。

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク